2007年11月11日

就活する?しない?

「大学生活ってあっという間」という台詞を聞き飽きた上に言い飽きたところで、
就職活動の時期と相成ったところで。

美大の彫刻学科で就活?という疑問もあるけれど、自分は就職する方面で心を固めてます。

正直な話をするなら、
「この3年間できちんと彫刻に取り組んでなかった癖に、作家志望だなんておかしいじゃん」
というのが第一の理由(汗)。

ムサビの彫刻学科は毎年10人くらい修士課程に行くので、
大学院進学に対する抵抗感は学内イチ少ない…のかな。
自分も1年生のころは「院に行ってゆっくりと成長しようかな?」とか考えていたけれど、
今の自分を見つめなおすまでもなく、その台詞が皮算用的な言い訳であるなと気づいたり(遅)。

また自分の場合は両親が共に病気を抱えていて、
家庭事情を振り切ってでも彫刻を続ける意味と力量とパッションがないまま院に行っても、
モラトリアム期間を延長させるだけで親孝行をしないまま終わってしまうなと思い、
それならもう学部卒業で一区切りつけよう、ということで「就職希望」となりました。


あとは、自分が今までいた環境に疑問を持ったことも結構大きくて。

自分は比較的「学校大好き・部活大好き」で通してきた人間で、
小学校の頃から今まで学校に行くことになんら疑問を持たなかったし、
中学校では地元の友達が増えて楽しかったし、
高校から授業をサボるようになっても部活にはある程度顔を出したし、
大学ではアトリエに行かなくても(汗)ちびくろの部室にはいたし、
とにかく「学校」の敷地内に居場所をもてたことは、おそらく幸せだったのだろうなあと考えたり。
また親が教師だったこともあり、「大学にいったらみんな教職課程を取るもの」だと思い込んでて(笑)、
来年の6月には教育実習に行くまでになったのも、
「学校」があって当たり前という意識があったからだろう。

ただその分、学校以外の事を知らない自分がいることにも気づいた。
アルバイトもそんなに長く経験したことは無いし、世間のことを結構知らない。
予定を立てるときは第一に部活を置いていて、学外に自分の定位置を作るなんて意識はまったくなかった。
それどころか小さい頃からなぜか商いごとに対して抵抗感というか、子どもが関わってはいけないイメージを持っていて、
たぶんそれは自分が学校の先生から「いい子いい子」されたかったからじゃないかなー、なんて考えたりもした。

ところがいざ大学で教職課程をとってみたら、
今度は「美術の授業」とか、「学校」とか、「教育」とかの存在に対して疑問を持つようになって、
学校というものは絶対的な存在でないのだな、と考え直したのと同時に、
自分は学校制度・受験制度に乗っかって生きてきたんだなあ、と気づきました。
それが「いい子」の生きる道だったのはいうまでもないけれど。
「学校」は悪く言ってしまえば国家体制の一部に収まってしまうし(反論もあると思いますが)、
「制度」であるから強制力がある分、人を不幸にしている面もあると思う。
たまたま自分は、それに抵抗を覚えなかっただけ。

このまま院に行ってしまうと一生学校という結界の中で暮らしそうだなあと思ったし、
かといって教職取ってるからそのまま教師になっても、
学校という世界しか知らない人間が進路指導とかできるわけないだろー、子どもを社会に送り出すには無責任だろー、と考え、
学部卒業後すぐに教師になることは考え直しました。
ただ「学校」だからこそできることもたくさんあるし、「教育」を完全に見捨てているわけではないので、
社会人を経験してから転職、という可能性はとりあえず残したくて、いまも教職課程を取ってます。
ホント、教職の授業を受けることで自分ま今まで歩んできた道を振り返ることができたので、
教師にならないにしても時間の無駄にはなってないです、自分の場合は。


学校という場は好きだし大切だと思うけれど、それに乗っかりすぎた分、今度は別の世界を見てみたくなった。


コレが第2に大きい理由。

第3の理由は…ちょっと不純かもしれませんが、コレです。

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飛ばし飛ばし読んでいるのでまだ読書マラソンでは書いてませんが。
しりあがり寿さんはサラリーマンをやりながら漫画家をやっていた、というのを知ってから、
「あ、そういう方法もありだな」なんて単純に思ってしまって(笑)。

彫刻のようにハードなジャンルを専門に取り組むなら難しいかもしれないけど、
自分の場合は漫画でもブログでも何でもいいから適当にその場その場で自己表現してしまうので(FRの件も同じようなもんだ)、
彫刻をやれなくなっても、サラリーマンで毎朝通勤電車に乗っても、たぶんアイデンティティは保たれるだろうな、と思ってます。
というか、この本を読んでそう思えたから「就職しよう!」と決意できた部分も大きいです。
美大生としては脇の甘い考えだとは思いますが(汗)。

と、今の自分の思いをダーっと書き連ねたところで、その後は自分なりに行動をしているのですが、
それはまた今度。




Posted by akaiwa at 2007年11月11日 21:14
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