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小説::手羽殺人事件 6号館

リレー小説が回ってきました。
正直こんな長文書いてる暇は無いんだけど、
みちくさとりこさんから素敵なキラーパスが回ってきたので頑張って書きます。
 
 
 
ミステリーブログ小説
手羽殺人事件「猫は見ていた -魔の80周年-」 第6話

前回まではこちら
第1話 1号館
第2話 2号館  
第3話 4号館
第4話 5A号館
第5話 5B号館
 
 
 
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芸術祭前。
4年生の私はもぅサッカー部の模擬店もそこまで手伝う必要も無く、
展示もそこまで力を入れることは無く、心に余裕がある・・・・・はずだった。・・・・はずだったのに・・・
私の心にはそんなスペースは完全にイタリアの守備の勢いで潰されていた。
 

その理由は色々あるが、まず就活に使うポートフォリオの制作が思うように進まないのと
今の課題が全くノープランで制作進行しているのと、
次の課題が教育実習とかぶってるにも関わらず、金もかかるし時間もかかるということと、
教育実習に果たして行けるのかということと、
池田先生から頂いたアルバイトの締め切りに果たして間に合うのかということと、
だけど遊びの予定は一切削りたくないということと、
箇条書きにしたらキリがないが、一番の理由はこの状況である。
 
 
そう、目の前に竹林さんが座っているこの状況。
 
 
何か聞きたいことがあるらしく、
食堂で一人でどんぶり定食を食べていたら突然私の正面の席に座ったのだ。
 
(この感じは・・・・・・)
  
私は授業態度が一番ひどかった中2の時の三者面談を思い出していた。
 
 
 
竹林 『元気?昨日はちゃんと起きれたの?』
 
駆動 『一応6時半に起きたんですけど、満員電車が嫌で
    結局家を出たのが9時で2限の授業にギリギリでした。笑』
 
 
ちなみに9時に学校に着くよう電車に乗ると、
横浜線も中央線も明らかに電車許容乗客数の限界を突破するため
9時までに学校に着きたい時は、6時に出て西武線で1時間寝るというのが
私の3年間通って編み出した通学スタイルで、実話である。
 
 
竹林 『ホント?どうせ1日ゲームしてたんじゃないの?笑』
 
 
半分冗談混じりの用な話し方だが、私の場合、無きにしもあらずな話である。
なぜなら1日ベッドから出ずにずっとネットをやっていたことは紛れもなく事実である。
 
 
駆動 『いや、実は私ゲーマーに思われがちですけどゲームは家ではほとんどやらなくて、
    寝れない時と通学でやるぐらいなんですよ!
    PS2もwiiも持っていないのでもっぱらDSです。
    最近はゲームをやりこむのがめんどくさくて、ずっとプレイ動画を見てます‥‥
    プレイ動画といえば、私最近バイオハザードの実況を見てるんですけど‥‥‥』


竹林 『ははは。そうなんだ。ところで‥‥』
 
 
竹林さんは一般読者が置いてきぼりになるような話題を
得意の愛想笑いでサラッと切り替え本題に入った。
 
 
竹林 『昨日5B号館のあたりにいた?』
 
駆動 『え、5B号館ってどこですか?』
 
 
ちなみに4年生にも関わらず10号館がどこだか分からず人に聞いたことがあり、
最近シルク工房が6号館だったことを知ったのはネタではない。
 
 
竹林 『じゃあ単刀直入に聞くけど、昨日アフロのカツラ持って歩いてた?』
 

 
  
えーーーーっ!?ΣΣ(゚д゚lll)ズドーン!!!
 
 
いくらなんでも単刀直入すぎる・・・彼の刀にはロトの紋章でも入っているのだろうか。
私がムサビ日記の品格を下げたという恨みがあるのは分かるが、
もぅ少しオブラートに包んでも良いだろう。
 
 
 
駆動 『あぁ・・・いや、いたような・・・・・・いないような・・・・・・いや、いたのかもなぁ・・・・・』
 
 
目の動きが世界水泳になっている私を見て、
完全に疑いの目を私に向ける竹林さん。
 
 
もちろん私は手羽さんの件のことを知っている。
アフロのカツラが、現場の近くに竹林さんが保管していたことも知っている。
そして竹林さんが何のために、私の大好物であるどんぶり定食のおやつタイムを中断させてまで
私の前に座ったのかも分かっていた。
 
 
駆動 『えっとですね!違うんですよ!
    でも決して忍び込んで机の下にあった紙袋からとったなんて・・・・あ!』
 
この一言で完全に容疑者Xは私になってしまった。しかし献身する気はさらさらない。
 
 
駆動 『・・・・すいません。本当のこと話します。
    実はちょっと版画の新歓でアフロを使いたいなぁと思っていて
    途中でダイソーに売ってることに気づいて
    結局1号館には行かずに普通に買いに行ったんですよ!レシートもあります!!
    ほら、コバトさんもいるからなるべく内緒にしておきたいなぁって。』
 
 
竹林 『ふーんそうなんだ・・・・んじゃとりあえず昨日のアリバイ教えて。』
 
 
どう見ても私を献身しない容疑者Xとして考えている言い方だった。
それにしても、この人の単刀直入さはきっと、飛天御剣流を極めているに違いない。
 
 
駆動 『午前中は体育のバスケに出てて、
    1時から8時までほとんど6号館のシルク工房で版画を刷ってました。
    証人なら一緒に作業していた子が何人かいたんで聞いてみて下さい!』
 
 
版画専攻の課題は真面目にやっててもスケジュールが厳しいので
不真面目そうな私だが、用事の無い日はだいたい8時まで刷っているのは
決してブログだから見栄を張って言ってる訳ではない。
 
 
竹林 『ずっと制作してたの?』
 
駆動 『まぁ・・・確かに制作に疲れて、5号館の前にあるアヒル池で鯉と戯れながら30分ぐらい
    ipodでバイオハザードの実況を見てたりもしてましたが・・・・』
 
竹林 『じゃあその時間はアリバイが無い訳だ。』 
 
駆動 『・・・・・・・・・・・でも私じゃありません!!!あ・・・・そういえば・・・・・・・』
 
 
私の目が北島の記録を塗り替えた所で、あることを思い出した。
 
 
駆動 『そういえば!昨日7号館でめちゃめちゃ挙動不審の人を見ましたよ!
    なんていうか・・・・・クラスが一緒だったら絡みづらそうな人だなぁと・・・・・・・』
 
竹林 『絡みづらい・・・・・・・まさか!?
    ・・・・そうか。確かに7号館といえば視デだし間違いない。忙しいところありがとうね。』
 
  
そう言って竹林さんは私の疑いを晴らさぬまま足早に去っていった。
 
私は授業態度が一番ひどかった中学の時の三者面談で
先生が日頃の復讐をし満足そうに退出していった事を思い出していた。
  
 
『まぁ何がともあれ、これ以上色々聞かれてたら危なかったな。
 ほんと、何でいつもこう私の行動ってギリギリなんだろう・・・。』
 
 
そういって、7号館の場所が定かで無かった私は
ムサビの手帳で位置を確認したのは極めてノンフィクションである。
 
 
 
リアルでギリギリな美大生の日常を・・・ (※微妙に非日常系日記)
 
 
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久しぶりに長文を書きました。
疲れたーーーー(´Д`;) 
 
 
ちなみにこの話、
2割フィクションで7割はノンフィクションです。
 
 
残りの1割は“ノリ”と“適当”です。

投稿者:4wd : 2009年04月28日 03:20

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リレー小説が回ってきました.ちょっと遅れてしまいました。 四輪さんと同じく正直時... [続きを読む]
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コメント: 小説::手羽殺人事件 6号館

忙しいところありがとうございました!

いろいろ設定が間違ってたのでザ・ハンドを入れちゃいましたが(笑)、書き直しすぎだったら戻してください。

投稿者 手羽 : 2009年04月28日 04:01

>手羽さん
あ、時期の設定忘れてました。
ついでにコンセプトもアウトですね。
 
しかも手羽さんのザ・ハンドが入ってるのにも気づかず、
そのまま編集してました。笑

やっぱり手羽タイムに合わせて更新してよかったです。笑
本当にすいません。

投稿者 四輪駆動 : 2009年04月28日 04:37

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